これからドローンを始める方も、すでにドローンをお使いの方も、知っておきたいドローン情報を紹介するコーナー。
今回は、2025年2月3日に公表された、「無人航空機の飛行の安全に関する教則（第４版）」の公開についてと、それに伴うドローン国家資格の試験問題の変更をトピックにご紹介します。

ドローンを取り巻く運用ルールは年々と変化していきますが、今回の第４版への変更は、どのような内容が追加されたのか、追加されたことにより試験の難易度はどのように変わっていくのか、国土交通省より公開されている資料を基にご紹介したいと思います。また、「令和7年4月17日(木)より、学科試験の内容は、「無人航空機の飛行の安全に関する教則（第４版）」に準拠します。」と公表されていますので、学科試験をご予定の方はご注意下さい。
（※ご紹介する内容の原本は国土交通省ホームページより閲覧することができます。）

なお、今回の第４版改定を受けての率直な感想。ドローンに興味がある人は、やっぱり「早めに国家資格チャレンジがおススメ」でした。
ドローン国家資格にご興味をお持ちの方は、ぜひ当校の「よくある質問」をご覧ください！



それではさっそく、教則の内容が第３版から第４版に変わり、具体的にどんな内容が追加されたのか見てみたいと思います。

(※第３版からの変更履歴【参照用】より引用)

追加内容としては上記のように簡潔に６行でまとめられていますが、ドローンインストラクターとして国家資格制度開始前から法律等の変遷を見てきた立場から言うと、もの凄く試験が難しくなりそうな雰囲気を感じました。
教則が第２版から第３版に変わったときは、一等試験のリスク管理に関する内容が大半を占めていましたが、今回は多くの方が受験する二等試験の内容。つまり基本的なドローン運用ルールについて深い内容まで教則に追加され、従来よりドローンを使用する方には多くの知識が要求されるようになったということです。


【捜索又は救助のための特例の変更点とは？】

(※第３版からの変更履歴【参照用】より引用)

「令和６年能登半島地震」の際も、「仮設住宅建設予定地の調査」や「港湾施設の被災状況確認」に捜索又は救助のための特例が適用されたとして「航空法第132条の92の特例適用の対象となり得る事例」が国土交通省ホームページにも紹介されており、当校の講習内でも軽く紹介していました。
本記事では変更点の紹介をメインとしているので内容には触れず、またの機会にご紹介します。
災害の多い日本では、災害時のドローン活用は大きく注目される分野です。その詳細が追記されるのは必然と言えるでしょう。



(※第３版からの変更履歴【参照用】より引用)

ここは第三者の定義だけでなく「第三者上空の定義」が明確に記載されるように変更されました。
１.「第三者上空」とはその直上だけでなく、落下する可能性のある地点も含める。
２.「移動中の車両」の上空も含める。ただし、停止中は人が乗っていても屋内扱いとなり含まれない。
３.「レベル3.5飛行」なら移動中の車両上空でも一時的な飛行は可能。
要約すると上記のような内容となりそうです。ここは今後の講習でしっかりお伝えする必要がありそうな変更点ですね。



(※第３版からの変更履歴【参照用】より引用)

ここは約１ページ半にわたり大幅な追記となります。
カテゴリーⅢに該当するレベル４飛行が、型式認証問題などで現実的になかなか普及する見込みが立ちにくい現状で、「レベル3.5飛行」は物流実験などでは大きな注目を集めています。
従来より「レベル3.5飛行」は定義されていましたが、ドローンの中でも非常に専門的な分野になるので教則には載っていませんでしたが、第４版からは教則に載るようです。
今後のドローン推進の意気込みを感じますが、同時に試験レベルも大きく上がったなと感じ、ここも今後の試験では重要なポイントになりそうです。
「レベル3.5飛行」の詳細は、またの機会にご紹介いたします。



(※第３版からの変更履歴【参照用】より引用)

第４版になり、やはり行政処分の内容が追加されました。
当校のホームページでも過去に行政処分の追加についてご紹介しましたので詳しくはそちらをご覧ください。→【開始】ドローンの違法飛行に点数制度が設けられました
ここは点数表含め、約２ページ近く追加されました。いったいどこまで深く試験で出題されるのかドキドキするものです。



(※第３版からの変更履歴【参照用】より引用)

ドローンに使用する電波のうち、携帯電話周波数について少し具体的な記載が追加されました。
産業レベルではLTE通信を使用した操縦や、スターリンク(starlink)を利用した遠隔点検などの話もありますが、これも将来のドローン推進を見越しての記載ということでしょう。



(※第３版からの変更履歴【参照用】より引用)

その他細かな変更点が沢山ありますが、個人的に気になったのは「CRM(クルーリソースマネージメント)」の記載内容追加について。
今までは試験に出しにくそうな内容だと感じていましたが、「５つのCRMスキル」といったワードなど、なんだか試験出題を考えたような記載方法になったなと感じました。

ここまで紹介した内容の他にも、第３版から第４版に変わり、追記された内容は多くございます。
常に最新の情報で講習ができるよう当校では情報発信と教材アップデートを常に行っております。

初めの感想でも述べさせたいただいた通り、年々ドローンの深い内容まで教則に記載（試験範囲に追加）されている印象です。
ドローンの将来性を考えると当然の事だとは思いますが、少しでも興味のある方はお早めの資格取得をおススメします。
三重県や奈良県、またその周辺でドローンスクールをお探しの方は、ぜひ伊賀名張ドローンスクールをご検討下さい！

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