皆さんこんにちは!伊賀名張ドローンスクールです!今回は、趣味で空撮を始めた方や、自社の業務(工場や設備の点検など)にドローンの導入を考えている方から特によくいただく、こんなご質問にお答えします。
「自分の土地(自社の敷地)なら、許可なく自由にドローンを飛ばしてもいいですよね?」
結論からお伝えすると、答えは「いいえ」。私有地でも自社の敷地内でも、自由に飛ばせるわけではありません。ただ、その理由を「なんとなく怖い」で終わらせず、“どの法律が・なぜ・どこにかかるのか”まで整理すると、モヤモヤはスッキリ解けます。業務で安全にドローンを活かすポイントまで解説しますので、ぜひ最後までご確認ください!
なぜ「自分の土地」でも自由に飛ばせないのか
ポイントは、ドローンには「地面のルール」と「空のルール」の2種類がかかるということです。この2つを分けて考えると、一気に分かりやすくなります。
「地面」は民法、「空」は航空法が守っている
まず地面(土地)については民法が関係します。民法では、土地の所有権は地面だけでなくその上空にも及ぶとされています。ただし無制限ではなく、「その持ち主の利益が及ぶ範囲まで」と考えられています(内閣官房小型無人機等対策推進室「無人航空機の飛行と土地所有権の関係について」令和3年6月28日)。国の考え方の大本は、内閣官房の小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会のページで確認できます。
ここがポイント
つまり「自分の土地」というのは、実はむしろ有利です。他人の土地の上空を飛ばすには、その持ち主の許可が必要になりますが、自分の敷地ならそこは気にせずに済みます。本当に立ちはだかるのは、土地とは関係なくかかってくる「空のルール」=航空法なのです。
「空のルール(航空法)」は土地の持ち主に関係なくかかる
重さ100g以上のドローンを屋外で飛ばす場合、地面が誰の土地であっても、上空は航空法の対象になります。「自分の庭だから」「自社の駐車場だから」という理由でルールが免除されることはありません。飛ばす前に、機体を国に登録し、機体の位置を電波で知らせる「リモートID」を備えることも義務づけられています。
そのうえで、次のような場所・飛ばし方をする場合は、あらかじめ国土交通省の許可・承認が必要です。
- 人口集中地区(DID地区)の上空 ― 市街地の多くがこれに当てはまります
- 夜間の飛行
- 目視外飛行 ― モニターだけを見て操縦するなど、機体を直接見ずに飛ばすこと
- 人や、他人の建物・車などから30m未満に近づく飛行
自分の土地であっても、その場所がDID地区に入っていれば、それだけで許可が必要になります。「土地の持ち主=空も自由」ではない、という点をまず押さえておきましょう。
【2026年7月改正】重要施設の近くは、100g未満でも要注意に
もうひとつ、土地の持ち主とはまったく関係なくかかる、特に注意が必要なルールがあります。国会議事堂や自衛隊施設、原子力発電所などの重要な施設の周辺での飛行を禁止する「小型無人機等飛行禁止法」です。
この法律が2026年(令和8年)7月14日に改正・施行され、規制が大きく強化されました。
重要
改正では、飛行が禁止されるエリアが施設の周辺およそ1kmにまで広がり、罰則も強化されました。しかもこの法律は、100g未満のトイドローンも対象です。たとえ自分の土地の上でも、そこが禁止エリアに入っていれば飛ばすことはできません。知らずに飛ばして重大な違反にならないよう、必ず事前に確認しましょう。
飛ばそうとしている場所が対象エリアかどうかは、国土交通省の「ドローン情報基盤システム(DIPS2.0)」の地図などで事前に確認できます。
業務利用の落とし穴:自社の工場・敷地で点検する場合
では、企業が自社の工場点検などにドローンを導入するケースを見てみましょう。「自社の敷地だし、部外者もいないから大丈夫」と思いがちですが、ここにもいくつかのハードルがあります。
「30mルール」の相手は”部外者”
先ほど出てきた「30m未満の飛行」。この距離をとる相手は、あくまで飛行に関わっていない人(部外者)や、その人の建物・車です。自社の建物や車、作業に関わっている従業員は、この30mの対象には入りません。
つまり問題になるのは、敷地に部外者が入ってこられる状態だったり、隣の敷地の建物が30m以内にあるようなケースです。この場合は事前の承認が必要になります。承認なしで飛ばすには、補助者を置いたり、看板やコーンを立てたりして「人が入ってこないようにする」対策が求められます。
屋根や煙突の点検は「目視外飛行」になりやすい
工場の屋根や高い煙突、建物の裏側の外壁などを点検する場合、ドローンが操縦者の視界から隠れて「目視外飛行」になりやすく、これも承認の対象です。安全に業務で使うには、こうした一つひとつの手続きと、それをクリアする飛行技術が欠かせません。
課題をまとめて解決する「ドローンの国家資格」
「法律が難しくて、導入のハードルが高いな……」と感じたかもしれません。ですが、これらの課題をまとめてクリアし、ドローンを心強いビジネスツールに変える方法があります。それがドローンの国家資格(無人航空機操縦者技能証明)の取得です。
二等以上の資格を取り、国の認証を受けた機体を使うことで、これまで飛行のたびに必要だったDID地区・夜間・目視外・30m未満といった飛行の許可・承認申請の一部が省略できます(国土交通省 技能証明制度)。申請の手間が減り、業務のスピードが上がります。
さらに近年は、民間資格による申請の優遇措置が廃止され、スムーズに飛ばすには国家資格が実質的に欠かせない流れになっています。「国家資格を持っている」こと自体が、取引先や発注元への信頼の証となり、公共工事や大手企業の現場では、資格の保有が参加・入場の条件になるケースも一般的になりました。
まとめ:ドローンの正しい知識は、スクールで身につけよう
「自分の土地なら自由」という思い込みのまま飛ばしてしまうと、知らないうちに航空法違反となり、重いペナルティを受ける恐れがあります。空には航空法、他人の土地には所有権、重要施設の近くには別の法律。それぞれのルールを正しく知ることが、安全なフライトの第一歩です。
趣味の空撮はもちろん、工場点検やインフラ整備、農業などの現場でドローンを安全に活かすには、法律の正しい理解と、確かな操縦技術の両方が必要です。伊賀名張ドローンスクールでは、目的に合わせた講習をご用意しています。
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